同棲の話を父にした
怖くてしかたなかったけど、私の中のストレスも限界で、勢いで父に話した。
8年つきあっている彼氏がいること。
コロナで会えなから、同棲の話が出ていること。
体が震えるのをこらえて、怒鳴られるのを恐れて。
開口一番、父は
「何してる人?」と。
ライター、とだけ言った。
収入は少ないから、私も働くつもりであることも伝えた。
「ひつじさんの人生だから」
そう言われて、ほっとした。
同棲生活のことよく考えて、ひとつでも引っかかりがあるならやめなさい。
そんなのなかった。
気分が今まで抑圧されていた分、ジェットコースターのように跳ね上がって、週末はテンションがおかしかった。
数日、そのハイテンションで過ごし、今、反動の鬱々期がきている。
もともと前の職場を辞めたときに「こっちで就職しないの?」と同棲の話は出ていたのが、その当時は父をひとりにするのが心配で、踏み切れなかった。
今は父も好き勝手にやっているので、私もいいかな、と思っている。
去年の8月に同棲しよう、と再度言われて、この半年、よくよく考えた。
考えすぎて疲れるほど考えた。
でもやっぱり一緒にいたいし。
こころのどこかで、親が死ぬまで、私は自由になれないんだと思っていたことに気づいた。
思っていた、というより、確定していた、というか。
統合失調症の症状で思い込みが激しい、というのがあるが、それかもしれない。
だから「ひつじさんの人生だから」と父が手を放してくれたことに、驚きと不安が一気に襲ってきて、なんだか拍子抜けしてしまった。
これからは私の人生を生きるぞ。
カウンセリングの先生にも言われた。
「自分の人生を生きましょう。親の課題は親のもの。子供が背負い込む必要はないの」
そんなわけで、同棲生活にむけて、また一歩前進した。